周辺は区役所からほど近い閑静な住宅街で、設計時よりパブリックな施設利用が想定されたため「地域の顔となる事務所ビル」を目指しました。
外観は建物を曲面にする事で圧迫感を抑え、あたたかみのあるベージュカラーの左官仕上げで周辺環境との調和を図りました。メンテナンス性に配慮し上下階の窓位置を統一しながらも、スリット状の窓をリズミカルに配置したデザインで事務所のイメージを払拭しています。
また、通り沿いに植栽帯を設けて歩行者に対する緩衝空間とするとともに、入口をあえて緑道の奥まった場所に設け、利用者や職員が一息つける心地よい空間を作りました。
内部空間は木目調のタイルや扉、左官仕上げとし、建物全体のカラーコーディネートにより外観と同様にあたたかみのあるデザインで統一感を演出。執務室はワンフロアを分割できるよう設備等を調整することで、定期的なレイアウト変更に対応するフレキシビリティを考慮しました。