流れを紡ぐ居場所
日本バルク薬品株式会社本社
本計画は江⼾から続く薬種問屋の町、⼤阪船場道修町の「道修町まちづくり協議会」が定める「地域景観づくり協定」を基本理念としています。
設計者が道修町まちづくり協議会に参加し、まちなみ形成のモデルケースとしてビルの設計とまちなみデザインルールの検討を同時に進めました。
外観は庇と⿃居をモチーフにした構造フレーム※1に⽇本の伝統⾊である燻銀※2を基調とし、鎖どい※3を組み合わせアクセントとしています。
窓の⽴体的な緑が「⾵のゆらぎと光のうつろい」、鎖どいが「⽔のせせらぎ」を表現しており、⽔と⾵と光が紡ぐ情景が⾵格と賑わいある道修町通にふさわしい街⾓を演出しました。
また、体内時計を整えるサーカディアン照明※4を⽤いて、⽇中は⽩⾊、夜間は温かみのある電球⾊と、⾊温度の変化で時の移ろいを感じられるほか、通りへの光害に配慮し、直接光源が⾒えにくい間接照明を併⽤することで照度を抑えるなど、「まちの営み」と「働く場の営み」が呼応し調和する建物を⽬指しました。
CASBEE-ウェルネスオフィス※5の評価項⽬を基に、光、空気、⾹り、植物、装飾、⾊、素材を合わせ、人と健康をテーマにしたウェルビーイング※6なオフィス環境です。
◆道修町まちづくり協議会景観モデル
※1 柱・梁・耐力壁などで構成された建物のフレーム部分
※2 いぶしをかけた銀のような渋みのある銀色
※3 地面に向かって鎖状に連結している縦どいの一種
※4 日中は明るく夜は暗い、という生体リズム(サーカディアンリズム)に合わせた照明
※5 建物利用者の健康性、快適性の維持・増進を支援する建物の仕様、性能、取組みの評価
※6 身体的・精神的・社会的に良好な状態であることを意味する概念
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建設地 | 大阪府大阪市 | 敷地面積 | 270.48u |
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用途 | 本社事務所 | 延床面積 | 550.68u |
構造・規模 | 鉄骨造 6階建 |