建物・土地活用ガイド

2024/07/26

2024年6月 髙松建設不動産市況レポート

TOPICS 首都圏と近畿圏の土地価格はどれくらい上昇しているのか?

新築マンションや中古マンションの平均価格が史上最高値を付けていることは多くの方がご存知のことと思います。市況を反映しやすい中古マンション価格は2013年頃から一貫して(コロナ禍の20年4~8月を除く)上昇しており、この間に2倍近くとなっています。

それでは、土地価格はどのような状況なのでしょうか? 地価公示や基準地価などでは、都市部だけでなく地方圏でも大きく上昇していると言われていますが、実際の取引価格の状況をここでは見てみましょう。

              (公益財団法人 東日本不動産流通機「月例マーケットウォッチ」より作成)

首都圏の土地取引状況をみれば、成約単価は22年までは、概ね横ばいでしたが、22年を境に大きく上昇していることが分かります。また、取引件数は、年によりブレはありましたが、傾向としては横ばいでした。しかし、22年を境に流通量が減少トレンドにあることが分かります。土地の売出し物件が減少している中で、多くの業者や個人が求めるという構図、つまり需要>供給 状況のため、価格上昇が顕著になってるものと思われます。

                     (「近畿レインズ マーケットレポート」より作成)

首都圏に比べて、取引事例が少ないため、近畿圏では50㎡~350㎡まで広くデータを集めてみました。また、こちらは2020年以降のグラフとなっている点にご注意ください。近畿圏の方が首都圏に比べて、取引件数には波がありますが、やはり22年・23年の取引件数は減少基調にありました。また、土地取引価格においても、首都圏と同じく22年を境に上昇が顕著となっています。                                                            

定点観測データ

Ⅰ 首都圏中古マンション流通レポート

出典:(公財)東日本不動産流通機構

Ⅱ 近畿圏中古マンション流通レポート

出典:(公社)近畿圏不動産流通機構

Ⅲ 中部圏中古マンション流通レポート

出典:(公社)中部圏不動産流通機構

Ⅳ 福岡県中古マンション流通レポート

出典:(公社)西日本不動産流通機構

Ⅴ 貸家着工戸数

出典:国土交通省

Ⅵ 金利の推移

出典:財務省住宅金融支援機構

吉崎 誠二 Yoshizaki Seiji

不動産エコノミスト、社団法人 住宅・不動産総合研究所 理事長
早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。立教大学大学院 博士前期課程修了。
(株)船井総合研究所上席コンサルタント、Real Estate ビジネスチーム責任者、基礎研究チーム責任者、(株)ディーサイン取締役 不動産研究所所長 を経て現職。不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションなどを行うかたわら、テレビ、ラジオのレギュラー番組に出演、また全国新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演は毎年年間30本を超える。
著書
「不動産サイクル理論で読み解く 不動産投資のプロフェッショナル戦術」(日本実業出版社」、「大激変 2020年の住宅・不動産市場」(朝日新聞出版)「消費マンションを買う人、資産マンションを選べる人」(青春新書)等11冊。多数の媒体に連載を持つ。
レギュラー出演
ラジオNIKKEI:「吉崎誠二のウォームアップ 840」「吉崎誠二・坂本慎太郎の至高のポートフォリオ」
テレビ番組:BS11や日経CNBCなどの多数の番組に出演
公式サイトhttp://yoshizakiseiji.com/

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