収益を上げるためにも不可欠となる土地活用
人が居住したり、経済活動に勤しんだりするうえで欠かすことのできない土地や不動産。生活の拠点となる家や勤務したり個人事業を営んだりする会社・事務所には、必ずオーナーが存在します。そして、土地や不動産を所有するオーナーは、持てる資産をうまく運用するために、収益を上げることに意識を傾けることが大切です。土地活用はやり方次第で収支に差が出るだけに、個人・法人問わず常にベストな選択をすることが求められます。
万が一、土地活用がうまくいっていない場合は別の方法に転換するなど、早急に手を打つ必要があるでしょう。土地は所有しているだけで固定資産税などの税金がかかります。そのため、土地をうまく活用できていないと税金によって支出ばかりがかさみます。たとえば、駐車場経営で収益が上がらないのであれば、賃貸マンションやビル・店舗などを建築したり、売却や等価交換したりするなど別のやり方を模索すべきでしょう。
地価が常に上昇し続けたバブル期(1980年代後半〜90年代初頭の好況期)であれば、所有しているだけで土地の資産価値が上がりました。しかし、2017年現在、大都市圏以外の土地価格は値下がり傾向にあります。更地の状態の土地を所有しているだけでは、税金による支出によって、収益は赤字となるでしょう。土地の資産価値を上げて収益性を高めるためにも、最適な土地活用を行うことが重要です。
土地活用において基本となる4つの施策
土地の価値に見合った活用をすることは当然ですが、そのためには最適な方法を選択することが鍵になります。基本となる土地活用の種類は「貸す」「使う」「売る」「等価交換する」の4つであり、それぞれの方法を整理しておきましょう。
【基本となる4つの土地活用法】
貸す |
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使う |
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売る |
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等価交換する |
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上記のように土地活用にはさまざまな選択肢があります。土地は1つとして同じ条件のものが存在しないため、立地条件や用途によってベストな活用法は異なります。所有する土地を最大限に活用し、収益性を高めるためにもその土地に合った最適な活用法を常に模索しましょう。
企業価値向上のためにも重要な「CRE戦略」
未だに多くの方が土地活用は個人にフォーカスした話だと考えているかもしれません。しかし、近年では事業用地などを最大限に活用して企業価値向上を目指すCRE (Corporate Real Estate)戦略に大きな注目が集まっています。企業が所有する不動産(CRE)は重要な経営資源であり、企業活動の基盤となり得るのです。
そのため、うまく収益を上げていないオフィスや工場、倉庫、物流センターなどの事業拠点を所有している場合は、対策を講じることが急務だと言えるでしょう。企業経営において所有不動産をうまく土地活用できるか否かは、今後の事業活動に大きな影響を与えます。新たなビジネスによって、これまでとは異なる事業を展開することを望むのであれば、CRE戦略の見直しから始めることをおすすめします。
個人・法人問わず、所有する土地をいかにうまく活用できるかということは、資産運用や経営の出来を左右する重要なファクターです。望んだ収益に結びついていない“不良債権”と化した土地や不動産を所有しているのであれば、最適な運用を行うためにも既存の土地活用にとらわれずに新しいアイデアを実践していくことが大切になるでしょう。