建物・土地活用ガイド

2024/04/03

増える病院の建て替えとその注意点

近年、東京ではいくつかの大きな病院が建て替えを行いました。医療施設(病院)は全国的に見ても築30〜50年経っている建物が多く、「病院の建替え期」に入っているのかもしれません。
今回は、病院の建て替えについての概要をお伝えします。

病院建て替えなどの理由

医療法人が病院を建て替え、増築・新築する理由やタイミングは、第一に既存施設の老朽化があげられます。これは冒頭に述べた通りです。
または以下のようなタイミングが建替えの主な理由でしょう。

・対応医療の拡大(例えば高齢者向けサービスを始める)といった事業を拡大するタイミング
・収益性や生産性を上げるために医療施設の集約等を検討するタイミング
・既存施設が手狭となり新病棟の建築を検討するタイミング

病院の建替えの難しさ

病院の建替え工事は難易度が高いものとなります。
病院には患者さんが連日訪れ診察を受けます。また、入院設備のある病院では入院患者さんが入院し治療を受けています。そのため、日々の医療を止める事ができず、既存建物が建つ場所に新たな病院を建てることは難しいです。
広大な敷地を所有する病院であれば、敷地内の別の場所に新病院を建設できます。複数棟の病院の場合は、順次建て替えを行うことで対応できることもあります。大掛かりな医療設備を必要としない形態の病院の場合は、仮店舗のような施設に移動して新病院建築後に戻るということもできます。
しかし、一般的な病院の場合はそういった建て替え方法が利用できないことが多いので「既存の病院で医療を行いながら別の用地へ新病院の建設をする」という流れになります。

病院の建替えは、移転候補地を見つける事から

「病院の建て替えを検討する」となったら、まずは「いい移転地(土地)があるか」が焦点となります。
ここで言う「いい移転地」とは
@ 少なくとも既存の病院建物が収まる以上の広さがあること
そして重要なのは 
A 現在の場所から、それほど離れていないこと

この2点が条件となります。

実際に松建設がサポート、建築する事案でも、まずは移転候補地(土地情報)をの相談からスタートすることが多いようです。

松建設では不動産売買を含むCRE戦略のご相談も承っています!
売りたい土地と買いたい土地のマッチングはもちろん、賃貸マンションやテナントビルといった収益物件の建築から賃貸と自社の事務所を併用したビルへの建て替え、工場・倉庫の建築など、あらゆる土地・建物のご相談をお伺いします。ぜひ気軽にお問い合わせください。
土地マッチングについて: https://www.takamatsu-const.co.jp/support/tsugite/detail/16
ご相談フォーム  : https://www.takamatsu-const.co.jp/contact/
お電話でのご相談 : 0120-53-8101(フリーダイヤル)

現在の病院用地の活用

病院の建て替えがスムーズに進んだとして、次の課題は「元の用地をどうするか」です。
元の用地の活用方法は、主に以下の3つです。

@ 建築資金や新用地確保のために売却
A 所有して、土地を貸す
B 所有して別の用途に活用する

@のケースがよく見られ、資金的に余裕のある医療法人ではAのケースもあり、@Aとも松建設、あるいはグループ会社を通じてサポートが可能です。
Bの元の医療施設のあった土地の活用では、例えば移転地が近ければ新病院の患者さんや職員のための駐車場として活用できます。また、医療法人が展開する新たなビジネスとして、介護老人保健施設やサービス付き高齢者住宅などを建築してもいいかもしれません。
元の用地が市街地などの中心地であれば、集合住宅やビル、商業施設などの収益を上げる収益物件の建築が最適でしょう。

ここでは一例を挙げましたが、松建設では医療法人に関する建築、土地活用事例が豊富にあります。まず相談してみるといいでしょう。

吉崎 誠二 Yoshizaki Seiji

不動産エコノミスト、社団法人 住宅・不動産総合研究所 理事長
早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。立教大学大学院 博士前期課程修了。
(株)船井総合研究所上席コンサルタント、Real Estate ビジネスチーム責任者、基礎研究チーム責任者、(株)ディーサイン取締役 不動産研究所所長 を経て現職。不動産・住宅分野におけるデータ分析、市場予測、企業向けコンサルテーションなどを行うかたわら、テレビ、ラジオのレギュラー番組に出演、また全国新聞社をはじめ主要メディアでの招聘講演は毎年年間30本を超える。
著書
「不動産サイクル理論で読み解く 不動産投資のプロフェッショナル戦術」(日本実業出版社」、「大激変 2020年の住宅・不動産市場」(朝日新聞出版)「消費マンションを買う人、資産マンションを選べる人」(青春新書)等11冊。多数の媒体に連載を持つ。
レギュラー出演
ラジオNIKKEI:「吉崎誠二のウォームアップ 840」「吉崎誠二・坂本慎太郎の至高のポートフォリオ」
テレビ番組:BS11や日経CNBCなどの多数の番組に出演
公式サイトhttp://yoshizakiseiji.com/

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